【町長室】あけましておめでとうございます

　新年明けましておめでとうございます。町民の皆様には、ご家族お揃いで希望に満ちた輝かしい新年をお迎えのことと心からお慶びを申し上げます。

　昨年は、合併60周年からの新しいスタートの年として、町民の皆様と行政による協働の町づくりを大きな目標に掲げました。このような中で、特に災害の多い年となりました。

　昨年4月14日・16日に熊本地方で震度7の地震が発生し、改めて、震災関連死も含めて尊い命を奪われた多くの方、ご家族及びご親族の方々にお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々へお見舞いを申し上げます。

　本町においても、梅雨時期の集中豪雨により平成2年以来の大きな被害が発生しましたが、道路、河川、農地等災害の一日も早い復旧に向けて取り組んでおりますので、町民の皆様のご理解をお願いいたします。

　国外へ目を向けてみますと、昨年は、4年に1度のオリンピック・パラリンピックがリオデジャネイロで開催され、日本代表選手の活躍で史上最多のメダルを獲得しました。本町出身で町民栄誉賞第1号の浦田理恵選手もゴールボールチームのキャプテンとして出場し、惜しくもメダルの獲得はなりませんでしたが、我々に郷土の誇りとして希望と活力を与えてくれました。これからも、4年後の東京大会を目指して頑張られる姿を、町を挙げて応援していきたいと思います。

　さて、国においては、1億総活躍社会の実現に向けた地方創生の総合戦略が設定される中、本町でも、「南関町人口ビジョン」や「南関町まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定して、町の特色を活かした事業を展開しています。

　その中心的な事業としては、「デマンド型乗り合いタクシー事業」及び「南関ふるさと応援団事業」であり、特に、「南関ふるさと応援団事業」では、「ふるさとなんかん応援寄付金」へのお礼の品カタログが完成し、昨年度の1年間で500万円余りだった納税額が、8月からは寄付申請が伸び続けておりまして、1億円の大台が近付いています。

　このことにより、町の税収増はもちろんのことですが、納税額の半額分は町の特産品や米・野菜など自慢の品々を返礼品として全国に向けて届けることとなり、産業の振興や町のPRに繋がるものになっています。町内事業所や農家の皆様方を中心として、南関町の応援団となる“チームなんかん”を組織されましたので、今後、更なる事業展開に期待するとともに、町としても、積極的にバックアップしていきたいと考えています。

　また、ふるさと応援寄付金の使途としては、「旧石井邸・北原白秋先生の生家」を修復整備することとしており、いろいろな方のご意見やご要望を踏まえて、整備内容や活用について決定していきたいと思います。

　事業開始から5年を経過した「住んでよかったプロジェクト推進事業」については、皆様の求めに応じて更に充実した定住対策や子育て支援ができるような事業として、再スタートしたところであります。定住対策の大きな柱となる宅地分譲事業として、向原地区のグリーンヒル二城の分譲を開始しましたが、まだ残りの区画もありますので、皆様方のお知り合いの方等にも、ぜひ、ご紹介をお願いします。

　町の基幹産業でもある農業政策としては、ほ場整備を推進し、農地の集約、生産組合等組織の設立、販路の拡大も含めて、生産基盤の整備に取り組み、昨年11月には高久野工区が着工し、続いて、町内各地区を併せて約100haの整備計画を進めており、これから、事業を進めるための各種調査や事業計画の策定をすることとしています。

　荒廃した山の再生と孟宗竹等の活用による「バンブーフロンティア事業」については、昨年11月から企業による試験的な竹の買い取りが始まっており、本年4月頃から工場建設に着手し、年内に操業を開始する見込みと聞いています。この事業の成功により、竹林の再生やたけのこ生産が盛んになり、地場産業の振興による雇用拡大と地域が活性化するモデル事業となることを期待しております。

　企業の立地等については、冨士ダイス株式会社、株式会社荏原製作所、エイティー九州株式会社など、大型増設の建設が順調に進められており、産業の振興と雇用の創出にも大きく貢献いただくことになります。今後も、更なる企業の誘致及び起業の支援並びに雇用の創出に向けて、積極的に取り組んで参りたいと考えています。

　町庁舎等の整備につきましては、昨年末に校区ごとの町政懇談会を開催し、町民の皆様からのご意見やご要望を伺うことができました。今後は、残念ながら3月をもって閉校となる南関高校跡地を第1候補地として、住民サービスの向上に繋がるように公共施設を集約し、まちづくりの拠点となるようなコンパクトシティを想定したものにしていきたいと考えています。既に庁内プロジェクト会議は動き出しており、昨年12月には、私から諮問する形で「南関町庁舎等建設委員会」を設置したところです。計画の内容等については、機会があるごとに町民の皆様方にお知らせしていきたいと思います。

　学校教育関係では、学習の環境整備の一環として、中学校に続いて小学校4校全ての普通教室等へのエアコン設置が完了しましたので、児童生徒の皆さんの健康管理や学力の向上に繋がると信じております。また、B＆G海洋センターのプール改修が昨年の春に完了しましたので、健康づくりの面から数多くの方にご利用いただき、健康で長生きの町づくりの拠点となることを期待しています。

　今後も私自身、各事業でのトップセールスを含めて、全力を尽くす所存でありますので、住民の皆様方と行政の協働によるまちづくりをめざす“チームなんかん”として、皆様方のご指導・ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

　最後になりますが、南関町の更なる発展と今年が皆様にとって良い年になることをご祈念申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。